札幌市の福祉行政にたずさわっている職員2,500名の3分の1にあたる800名を対象に研修会が開催され、厚生委員にも案内があり、参加しました。

 札幌市は昨年来、福祉に関る事件が多発し、報道はセンセーショナルに伝え、市民からも行政マンに対して厳しい声が聞かれます。

 今回は上田市長の発案で「市民の期待に応えられる福祉職場づくり」研修となりました。

上田市長は言葉の中で、「自覚を持って誇りを取り戻そう。
札幌で暮らすことが、良かったと思えるようにしよう。
どうやって福祉の心を伝えるのか?もう一度原点に戻り、福祉を必要としている人のことを考えよう。今を始めとして議論を展開しよう。」と
話されました。

 二つの事例に基づくディスカションがあげられ、各区の福祉担当者より、発表があり、1点目の論点としては、
?@職員の気付き(窓口対応では市民への充分な気配り)
?A職員の市民対応のあり方(高齢者・障がい者に対する特別な配慮)
?B市民の立場に立った業務の進め方(市民への親身な対応)が必要であり、市民側は行政に当たり前のサービスを求めていると発表がありました。

清田区からは「さわやか推進委員会」が行っているやまびこ運動の説明があり、たらい回しにしないために、マニュアルを作り携帯し、市民に応えているとの発表があり、会場からは、自立支援法が頻繁に改正され、職員が付いていけない事との声が上がった。

手稲区からは、政策提言サポーターとして、障がいサポーターに職員研修をしてもらい、分かりやすく理解しやすい言葉づかいの必要や傷がいを正しく理解して声をかける必要が発表された。

会場から、中央区では一人の担当が、生活保護で80ケース、高齢者・障がい者で6、7百人を担当すること、人員を増やしてほしいとの声が上がった。

 2点目の事例の論点としては、
?@市民からの情報発信をもとに「互いに助け合う地域づくり」(行政はレシーバーとして感度良くする必要)(情報の受け入れ態勢の整備必要・民生員や保健師制度の利用)

?A市民からの情報への対応は最悪をも想定した積極的な対応が必要(だろう、かも知れない)

?B市役所における連携では、本庁と区、地域とのチームづくりが必要であり、チームの洗い出しも必要、との声あり。

南区からは、教育・行政・福祉も見て見ない振りをしているのでは、地域連携の旗振り役が行政なのではとの声があった。

東区からは、
・いかに市民の生活に心を寄せるか、
・福祉の現場ではメンタルになっている職員が相当数いて、制度がすぐ変わることで、 新入職員にストレスがかかる。
・人事制度はあるが、人事政策はないと 厳しい声もあった。

市長からは今まではジェネラリストを作り、どこにも対応できる体制だったが、福祉・税務のスペシャリストを養成しなければならないとの回答があった。

 コーディネーターからは、数字と現実は異なること、これからは団塊の世代が対象になっていく、制度は学者が考えたこと、市民が頼れるのは市役所であると話された。

 現場の話を聞くと、本当に市民の立場で仕事をしている様子が良く分かりました。
しかし少ない人員、常に新しい人材での福祉行政は市民にとっても、職員にとっても問題を多く抱えていることが分かり、本当に望ましい福祉行政のあり方をしっかり精査していかなくてはならないと痛感しました。

<産婦人科救急医療対策について>
 新聞やテレビで札幌市救急センターに産婦人科の設置が認められず、産婦人科医会が二次救急からの撤退を申し入れたとセンセーショナルに報道され、私宛にも市民から「札幌市は子供を産み育てやすいまちづく
りとうたっていながら7千万をけちるとは、何事か」と電話もきており、改めて、周産期医療支援事業の必要性を確認しました。

 昨今、医師不足が言われ、特に産婦人科の医師不足は深刻です。日本産婦人科医会報によると、ある年の医学生の9%は産婦人科を目指しましたが、研修医になると産婦人科を目指す学生は0になりました。

 現実社会を知ると、労働条件は最低で、他の科に比べ訴訟リスクが高いことが原因です。労働条件には拘束料を払う、訴訟リスクには無過失保障制度を取り入れるなど、国レベルで改善していかなければ、産婦人
科医は増えません。出産はいつ生まれるか分らず、24時間365日拘束され、リスクも大きい。

 しかし、産科とは特殊な科目です。
私の経験を振り返ると、2カ月の後半あたりで妊娠が分り、最寄りの産婦人科医に行き、検診をしていただき、出産予定日が確認できました。それから毎月かかりつけ医による妊婦検診を受け、後半には2週おき、
臨月近くには毎週検診を受けました。

 里帰り出産であっても、居住地の医師と出産を受け持つ医師がそれぞれ検診してくださる。このような産婦人科医師と妊婦との関わりのなかで、信頼関係もでき、安心して出産予定日を迎えることができます。
 
夜間や休日に異常があっても、初期救急はかかりつけ医が担い、手に負えない場合は三次救急医療機関に運ばれることが多いと伺っています。

 今回問題の産科救急体制については、3月11日1定の予算特別委員会においても、質疑され、その際産婦人科医会からの要望を対応するため「産婦人科救急医療対策協議会」を設置し、具体案を協議するとの報告がありました。

 3月28日第1回協議会の内容、産婦人科救急医療に関する他都市の取組み状況を質問し、産婦人科救急医療の根本的な解決策のひとつは、市民ひとりひとりが妊娠と出産について十分な知識と理解を持ち、妊婦が
必ずかかりつけ医を持ち、安全な出産ができるように行動することであると考え、市としての考えと取り組みをさらに質問しました。

 昔からお産は病気ではないと言われますが、出産自体、本来は危険が伴うものであるため、何一つ情報のない状態で処置をすることは非常に難しいと産科医から聞いています。

 妊娠中に定期的に健診を受けることは、胎児の発育状態や母体の健康状態を知るうえでとても大切です。札幌市は公費負担による無料妊婦検診を5回に増やし、経済的負担を大幅に軽減しています。妊婦検診については厚生労働省が昨年1月、公費負担で14回実施することが望ましい
とする通知を自治体に出していますが、本来は国ですべきことと考えます。

2006年度産婦人科初期救急患者数によると二次救急患者数は873人、1晩平均2.6人、片や救急センターが一晩に対応する患者数は内科で約90人、小児科約50人、それに眼科・耳鼻科合せると約160人、インフルエン
ザが流行すると400人からの患者が訪れると聞いています。

 産婦人科の二次救急1晩2.6人の内容を見ますと、はたして救急センターに産婦人科を設置することも一案ですが、すべてが解決できるとは、言えないのではないでしょうか。

 妊婦のたらい廻しが報道されていますが、問題なのは、かかりつけ医を持たない妊婦が増えていることだと思います。

 各地で小児科電話相談が開設されています。産婦人科同様小児科医も少なくなっており、小児救急の受診が増加し、その多くは軽症な患者で、自宅での療養や翌日昼間にかかりつけ医に診てもらうことで対応が可能なケースも多くあります。 この問題の背景としては、保護者の育児に関する経験不足からくる不安や身近に相談者がいないことなどが指摘されています。相談に対しては、看護師又は必要に応じて小児科医が適切な助言を行い、保護者の不安を軽減するとともに、症状に応じた適切な医療を受けられるように図ることで、小児科救急が減少していると聞きます。

 産婦人科にかかわる不安に思うこと、検診や出産費用の相談など、電話やメールで相談できる場所が必要です。 札幌市には産婦人科医が150名いらっしゃるとのことです。このような場所を、救急医療に携わっていない産婦人科医に担当していただくとか、一次・二次救急病院に当番制で出向き、参加していただくことで産婦人科医の負担の軽減を図ることもできるのではないでしょうか。

 7月にむけ、市民にとって安心でき、かつ医療現場の負担軽減とするには、どのような産科救急医療体制が望ましいのか、協議会が活発に意見交換されると思います。

 この協議会は公開性ですので、しっかり見届けていきたいと思います。また国に対して、妊婦検診の無料化等の要望を行い、安心して子供を産み育てられる環境を作る活動をしていきます。
<精神科通院医療費軽減措置に関する陳情>
 4月から精神科通院医療費軽減措置がなくなり、通院医療費は1割負担になったのは、平成18年度の自立支援法の施行に伴い、精神科の通院医療が同法に位置付けられたこと、国保以外の他保険加入者は自己負担であったことの不公平の是正によるとのことです。

本市は平成17年4定の条例改正で付加給付の廃止を決定しましたが、負担の緩和措置として、2年間本人負担分の半額を国民健康保険で助成してきました。

陳情者のお話を伺うと確かに、通院医療費の自己負担率が2倍になると気軽に通院、服薬がしにくくなるのではとの不安は、もっともだとお察しします。

(質問)では対象者数とその財政負担
・他の政令都市での精神科通院医療費軽減措置の実施状況,再給付の可能性、市が国に対して働きかけの内容等を質問しました。

担当局からは、約1万人が対象となり、1億円の給付金だったと説明を受けました。

 障害者自立支援法制度に関しては、わが会派でも昨年3定決算議会の代表質問で藤川議員が質問を行い、最も大きな問題は、サービスを必要とする障がい者の多くが障がい基礎年金以外にほとんど収入のない状況で
あるにもかかわらず、1割の自己負担を求めたことにあり、自己負担を払えずに、通所サービスの利用をやめたり、利用日数を減らしたり、引きこもり生活になってしまった例や、障がい者を支援する事業所では、
新たに導入された日額払い方式と報酬単価の引き下げにより従来の8割前後まで収入が落ち込み、人員削減や給与引き下げを余儀なくされ、サービス低下が懸念される一方で事業の継続が困難になるなどの状況も生じていると危惧しました。

 上田市長は答弁で札幌市も障がい当事者や施設関係者などの切実な声を受け、これまでも国に対してさまざまな制度改善の要望を行い、こうした要望を踏まえて、利用者負担の軽減や施設の報酬に対する一定の措置が講じられたと述べ、今後も、国の動向を注視し、障がいのある方が自立した生活に向けて、より利用しやすい制度となるように強く要望すると述べました。

 議会としても17年1定、4定、18年3定では障害者自立支援法に対して全議員提案の改善要求の意見書を国に提出しています。

今のままの国の制度では、精神障がい者の病気への不安や負担が増えていく。
市民の声に耳を傾け、市民を守っていくことが自治体の仕事であると考えます。

 札幌市障害者保健福祉計画では基本理念は、すべての市民が世代や性別、ハンディキャップのあるなしにかかわらず、ともに生きることを
理解しあい、ともに人生のすばらしさを感じ認め合いながら、ともに社会の構成員として役割を担っていく社会の構築をめざします。

 精神科通院医療費軽減措置に係る陳情については、保健福祉全体を鑑み、より広い見地で検討していかなくてはならないと考えます。
 また障害者自立支援法に関しては、わが会派は国会においても、問題点を指摘し、改正に向けて働きかけています。

 私たち自治体議員も障がいのある方が地域で自立した生活を送ることができるように、より利用しやすい制度とするために、さらに強く働きかけ、取り組んでいかなくてはならないと思いました。

1年経って

2008.04.22
 あっという間に4月も後半に入りました。
4月8日に満一年を迎えました。

このトシにして、新入社員のように見るもの聞くもの初めての事ばかりです。
 改めて議員として身の引き締まる想いです。

次の議会は5月22日からですが、相変わらず控室通いの毎日。今年度担当の厚生委員会は早速陳情を二件受け、昨日21日と明日23日と審査をします。
担当の保健福祉局から説明を聞き、資料調べをして質問を作成します。厚生委員会関係は正に市民生活に密着し、弱者に関わる事が多く、胸が痛くなります。財政は厳しいし、想うに任せることが出きず辛いこともありますが、議員として精一杯の努力をしていきます。

 今、週二回の街宣は後期高齢者医療制度の廃止に向け、話をしています。
通行中の地域の皆さまに声をかけていただいたり、車のクラクションを鳴らしていただけるのは大きな力です。

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篠田江里子

篠田江里子

プロフィール

1950年東京都生まれ、横浜市、名古屋市育ち、慶応義塾大学卒業、結婚により札幌市へ。
専業主婦を経てローラアシュレイジャパンで社会人復帰、札幌・東京の店長やマネージャを務め、2006年退社。
東京赴任中、円より子主宰“女性のための政治スクール”に参加。民主党さっぽろ公募を経て2007年札幌市議会議員に初当選以来3期12年の活動。
各常任委員会委員長、予算・決算特別委員会委員長、冬季五輪招致・スポーツ振興調査特別委員会委員長、札幌市都市計画審議会委員歴任。
(家族:既婚の娘二人、母)

活動履歴

  • 札幌市DV(配偶者間暴力)被害者支援ボランティア
  • 札幌市食生活改善推進委員
  • 高齢社会を良くする女性の会、I女性会議、ゆいネット、BPW会員、SI札幌会員
  • 保護司・札幌認知症の人と家族の会
  • 環状通東商工会委員、すすきの観光協会理事
  • 国民民主党北海道女性委員長